こんにちは、ナスキリンです。
皆さんは、小1の壁をご存知でしょうか。
小1の壁とは、子どもが保育園から小学校に進学する際、共働き家庭が直面する仕事と育児の両立が難しくなる現象を指します。特に保護者がフルタイムで働いている家庭ではより問題が深刻で、転職や退職などキャリアの見直しを余儀なくされることは少なくありません。預かり時間の短縮や、学童保育の不足、企業の勤務制度などがそれらの原因といわれています。
ナスキリン家には、来年小1になる長男がいます。保育園では19時までの保育が可能で、私や妻のお迎えが難しい場合は祖父母に頼って、なんとか仕事と育児を両立してきました。ですが、学童保育の閉所時間が18時であることや、夏休みなどの長期休みがあり、これまでの体制ではカバーしきれない時間や日が生まれてしまいそうです。
本記事では小1の壁とは何なのか、その原因と対策についてまとめながら、ナスキリン家の対応方針を考えていきたいと思います。
小1の壁の原因
小1の壁が発生する主な原因は3つあります。
1.放課後の保育
保育園では延長保育が一般的であり、保護者が仕事を終えるまで子どもを預けることが可能ですが、小学校では放課後の学童保育が18時に閉所することが多く、保護者が仕事を終える時間と合わないことが多いです。また学童保育の受け入れ枠が不足しているため、希望する家庭が十分に利用できない状況も続いています。2023年5月時点での待機児童数は16,200人以上に達し、学童保育の待機児童数が保育園のそれを上回る状況といわれています。
2.長期休暇の保育
小学校では、夏休みや冬休みなどの長期休暇が設けられています。具体的には、以下のような期間があります。
- 春休み: 3月下旬から4月上旬(約10日以上)
- 夏休み: 7月下旬から8月末(約40日前後)
- 冬休み: 12月下旬から1月上旬(約15日前後)
これらの長期休暇は、保育園にはないため、共働き家庭にとっては大きな課題となります。また、学童保育では給食が提供されないことが多く、毎日お弁当を準備する必要がある点も、共働き家庭にとっては大きな負担になります。
3.企業の勤務制度
多くの企業では、子どもが小学校に入学すると短時間勤務が難しくなるため、保護者は働き方を見直さざるを得なくなります。厚生労働省の調査によると、約72%の事業所で小学校入学以降は短時間勤務ができないとされています。
このように、放課後や長期休暇における保育の体制と、企業側の勤務制度の両方が不十分であるため、そこで生まれたミスマッチを解消することが難しいです。
小1の壁への対策
小1の壁は、保護者の働き方と、保育の体制のミスマッチによるものです。そのため、その両面の不十分な点を埋める選択肢を洗い出すことが重要になります。
1.働き方を見直す
フレックス制度やテレワークの活用: 企業によっては、フレックスタイム制度やリモートワークを導入しているところがあります。これを利用することで、子どもの登校時間や学童保育の時間に合わせた働き方が可能になります。
時短勤務の相談: 企業の規定に時短勤務制度がある場合、入学後も利用できるか確認し、必要に応じて上司に相談することが重要です。
各企業とも人材不足が深刻化しているので、柔軟な働き方の諸制度を整備に力を入れている企業も増えてきました。まずは現在勤務している企業の制度を活用できないか調査し検討するのが良いですが、そういった制度がない会社に勤めている場合は、転職も視野に情報収集することをおすすめします。
2.民間保育サービスを活用する
学童保育では預かり時間が不十分だったり、そもそも利用できないといった問題があります。そういった場合は、費用はかかりますが、民間のサービスを利用するということも一つの手です。
民間学童保育:民間の学童保育は、公立の学童保育に比べて柔軟なサービスを提供しています。多くの場合、長時間の預かりが可能で、学校の授業が終わった後から夕方まで、さらには長期休暇中も利用できる施設が多いです。学習支援や遊びの時間を提供し、宿題のサポートも行います。また、習い事を兼ねたプログラムを提供しているところもあり、子どものスキルアップにもつながります。
キッズシッターサービス:キッズシッターは、家庭での子どもの見守りや遊び相手を提供するサービスです。特に、急な用事ができた際や、仕事の都合で子どもを預ける必要がある場合に便利です。事前に登録し、必要な時間帯に合わせてシッターを手配します。料金は施設によって異なりますが、一般的には高額になることが多いです。ただし、自治体によっては一部補助が受けられる場合もあります
習い事と連携した預かりサービス:習い事を行う際に、預かりサービスを併用することで、子どもが楽しみながら学ぶことができます。例えば、英会話教室やスポーツクラブなどで、授業の前後に預かってもらえるプログラムがあります。子どもが新しいスキルを学ぶと同時に、保護者の負担を軽減できるため、非常に有効な選択肢です
ナスキリン家の対応方針
ナスキリン家では、私の働き方を見直す予定でいます。多くの家庭ではいまだに女性の方が育児負担が大きいとされており、小1の壁の対応においても、女性がキャリアの見直しを余儀なくされるケースが多いようです。ナスキリン家の場合、妻の方が収入が多く、私の方が通勤時間が長いため、収入の割に仕事の拘束時間が長い私の方が、見直し余地が大きいです。ただ、私の会社には小1の壁を乗り越えられるような制度が整っていないので、転職もしくは個人事業主として働くことを検討しています。
夫婦とも現在の職場で働くことができれば、十分な給与を得ることができるので、民間保育サービスをフル活用して乗り越える手も検討しましたが、子供と一緒にいる時間が短くなるというデメリットが、現在の私にとっては大きく感じるようになったため、働き方の見直しをまずは選択することにしました。また、数年来の大きなプロジェクトがひと段落して、今の仕事を継続するよりも、新しい環境に挑戦する方が魅力的だと感じる心境の変化も関係しています。
情報収集はとても大事です。ネット上で得られる情報はもとより、パパ友ママ友や会社で似た境遇の同僚先輩からのより具体的な情報はとても価値があります。その上で、自分がどう働き、どう家族と関わりたいのか、よく考え話し合うことが「小1の壁」を唯一乗り越える対策と言えるでしょう。